マンチェスター・ユナイテッドは今シーズン不安定な戦いが続いていましたが、この試合では見事な攻撃力を見せつけました。オールド・トラフォードで迎えたカラバオカップ4回戦、暫定監督のルート・ファン・ニステルローイにとっての初戦であり、相手はレスター・シティです。ユナイテッドが5-2の大勝を飾る結果となり、ファンにとっても喜ばしい瞬間が続きました。
15分、リサンドロ・マルティネスの縦パスが左サイドのガルナチョへ渡り、近くにいたブルーノ・フェルナンデスが巧みにスルーしてプレーを活性化。ボールを受けたカゼミーロが右足で美しいミドルシュートを放ち、ボールは右隅に突き刺さりました。ファン・ニステルローイ暫定監督もこの瞬間、ガッツポーズで喜びを表現していました。
続く28分、再びカゼミーロのパスが起点となります。右サイドからの浮き球でダロトがファーサイドに抜け出し、グラウンダーでパスを供給。これにガルナチョが走り込んで合わせ、2点目を決めました。勢いに乗るユナイテッドは、レスターに隙を与えず、攻撃の手を緩めることはありませんでした。
試合は33分に入り、FKの二次攻撃からGKバユンドゥルが弾いたボールを拾ったエル・カンヌスがアウトサイドで放った一撃は、ポストを弾く完璧な弾道。レスターも応戦しましたが、36分にはブルーノ・フェルナンデスが放ったFKが相手の頭に当たり、そのままゴールイン。試合の流れを完全に掌握したユナイテッドは、39分に再び攻勢に出て、ラシュフォードからのクロスにカゼミーロが競り勝ってヘディング。ポストに当たったボールを拾ったのはМFで、リバウンドを逃さずにゴールネットを揺らしました。
ユナイテッドはこのまま前半を終えるかと思われましたが、追加タイムにレスターが反撃。FKのボールがゴール前に放たれたところでカゼミーロがクリアし切れず、跳ね返ったボールがゴール前にこぼれ、コーディーが流し込んで4-2となりました。この得点にも関わらず、ユナイテッドは動じることなく、後半にさらに攻撃を重ねました。
59分には左サイドでブルーノとラシュフォードがパス交換を行い、ぎこちないプレーからも見えましたが、オコリの短いバックパスをブルーノが奪い取り、GKをフェイントでかわし左隅に決めました。スタンドを見上げ拳を突き上げる8番に、観客も歓声を送りました。23対16のシュート数が示すように、ユナイテッドは攻撃的なプレースタイルを貫き、最終的に5-2で試合を終えました。この勝利でベスト8に進出し、次戦はトッテナム・ホットスパー・スタジアムでの戦いが決定しました。
また、トッテナムもカラバオカップ4回戦でマンチェスター・シティと対戦し、2-1で勝利を収めています。5分、自陣右サイドに張ったブレナン・ジョンソンが、ヒールパスでクルゼフスキを走らせ、アーリークロスがファーにいるヴェルナーへつながりました。ヴェルナーのダイレクトシュートはシティGKオルテガの手をすり抜け、ゴールへ。25分にもトッテナムが追加点を奪い、右からのショートコーナーをサールが狙ったミドルシュートがゴールネットに収まりました。前半終了間際には、マン・シティがサヴィーニョの柔らかいクロスからマテウス・ヌネスが右足でボレーを決め、1点差に迫るも、その後の猛攻は実らず、トッテナムがシティを退けました。シティは今季、初の敗戦となりました。
他会場では、アーセナルがブレストンに3-0で勝利を収め、カラバオカップの次ラウンドへ進出。スターティングメンバーにはセットフォード、キヴィオル、ジンチェンコ、ジョルジーニョなどが名を連ね、試合の流れをしっかりとコントロール。24分にボックス左のFKからキヴィオルが折り返し、ジェズスの豪快なボレーが決まり、さらに33分にはヌワネリのドライブショットが見事なゴールを決めました。試合を締めくくるのは57分のハヴェルツのヘッドで、アーセナルは危なげなく勝利を収めました。MOMに選出されたヌワネリのプレミアリーグ次節のスタメンデビューが期待されます。
さらに、クリスタル・パレスの鎌田大地がヴィラパークで決勝ゴールを決めた瞬間も見逃せません。エゼの負傷を受け18分に投入された日本代表MF鎌田は、64分に相手のミスパスを拾い、そのまま強烈なミドルシュートでネットを揺らしました。アグレッシブなプレーでパレスを勝利に導き、ファンからも賞賛の声が上がりました。
リヴァプールもガクポの2ゴールとルイス・ディアスの得点で勝利を収め、ニューカッスルもチェルシーにリベンジを果たしました。12月16日の週に開催されるカラバオカップ準々決勝には、トッテナム対マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル対クリスタル・パレス、ニューカッスル対ブレントフォード、サウサンプトン対リヴァプールといった注目のカードが揃っています。新監督とともに勢いづくユナイテッドが次のラウンドでどのような戦いを見せるのか、ファンの期待が高まっています。
